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【コラム】「8年ぶりインターハイ出場の水戸商業。主力2人に聞いた、全国での希望の対戦相手。『次は負けたくない』『再会して、対戦したい』」

【コラム】「8年ぶりインターハイ出場の水戸商業。主力2人に聞いた、全国での希望の対戦相手。『次は負けたくない』『再会して、対戦したい』」

 8年ぶり23回目のインターハイ出場を決めた水戸商。大会の組み合わせが6月29日に決める前に、チームのキーマン2人に希望する対戦相手を聞いた。

大槻主将「次は絶対に負けたくない」

 水戸商をけん引するキャプテンの大槻海偉は、関東大会のリベンジに燃えている。

「もう一回やりたいです。そして、チームで勝ちたい」

 県予選決勝で勝利した直後から、すでに全国の舞台での“再戦”を待ち望んでいる。その相手は、山梨県代表の韮崎だ。

「同じ県立校であり、伝統校」と大槻が言うように、元日本代表MF中田英寿の母校としても知られる韮崎も、歴史を持つ公立校だ。ここ数年間は夏の全国の舞台から遠ざかっていたこと(韮崎は6年ぶり30回目の出場)、また1970年代に1度インターハイを制していること(韮崎は75年大会、水戸商は79年大会)など、両校の共通点は少なくない。

 韮崎とは、6月に関東大会1回戦で顔を合わせ、PK戦の末に敗れている(1-1・PK3-5)。「関東大会では負けているので、次に韮崎と当たるときは絶対に負けたくない」と、大槻はそのときの悔しさを胸に秘めている。

 ただ、その試合は敗れたものの、収穫もある試合となった。「韮崎には身長が高い選手がいたんですけれど、自分たちは(その選手に)競り負けずにやれました。それが自信にもつながりましたね」と大槻が話すように、高校総体でも茨城を制した布石ともなったのかもしれない。

 多くの選手にとって、高校サッカーのクライマックスは“夏”ではない。その先に待つ“冬”の全国高校選手権につなげるためにも、大槻は韮崎との対戦でリベンジを果たし、さらなる自信を手にすることを望んでいる。

エースFW廣瀬「再会して、対戦したい」

「蹴った瞬間に入ると思いました。自分の足で沖縄行きを決めることができてよかった」

 水戸商のエースナンバー10を背負う廣瀬正明は、興奮冷めやらぬ口調で決勝ゴールを振り返った。37分に左足から繰り出した放物線が明秀日立のゴールネットを揺らし、沖縄県で開催されるインターハイへの切符を手繰り寄せた。

 県予選決勝のヒーローは、石岡市立八郷中出身。最近は中学の部活よりもクラブチームで鍛錬する選手が多い中、「中体連魂です」と、そのプライドを強調する。

 小学生のときは、つくば市の『鹿島アントラーズつくばジュニア』でプレーしていた。当時はFWではなく、サイドハーフを務めていたという。そのときのボランチには、昨年度の全国高校選手権をにぎわせた、福島の大型ストライカーだった。

「ジュニアのときに、染野唯月と一緒にやっていました。今は連絡を取っていないんですけれど、(全国大会で)再会して、対戦したいです」と、尚志との対戦を望んでいる。

 今ではともに最前線でチームをけん引している。お互いにチームを勝利に導くための仕事は“ゴール”を決めることだ。

「唯月は選手権で活躍したので、自分も負けたくない気持ちがあります」

 尚志は、高校年代最高峰の高円宮杯プレミアリーグを戦う強豪校であり、そのチームを引っ張る染野はプロ注目選手。両者の間には実力差も多少はあるかもしれないが、一発勝負の全国大会では何が起こるか分からない。全国で幼馴染との対戦が実現すれば、廣瀬も再びその左足を輝かせるはずだ。