プロスポーツ

【コラム】「茨城アストロプラネッツの開幕戦。敗戦の中で輝きを放ったエース・小沼健太」

【コラム】「茨城アストロプラネッツの開幕戦。敗戦の中で輝きを放ったエース・小沼健太」

「開幕投手を監督から伝えられたのは10日ぐらい前でした。以前からなんとなく自分自身で開幕投手になれるんじゃないかという気持ちがあったので、別に驚きはありませんでした」
平然とした表情でそう語る小沼健太。ただでさえ緊張が高まる開幕戦で、自信に満ち溢れた見事な投球を披露した。
初回で1失点したものの、「ボール自体は悪くなかったので、切り替えて投げることができました」と振り返るように、2回以降140㎞台のストレートとキレのあるスライダーを生かして、栃木打線を6回まで3安打に抑えてみせた。

7回に失点を重ねて敗戦投手となったとはいえ、大敗を喫したチームの中で小沼の好投は少ない収穫であったことは間違いない。試合後、坂克彦監督は開口一番「小沼が頑張ってくれた」と口にし、「まっすぐの力強さと気持ちも強さが小沼の魅力。7回でも145kmを出すことが出来ていたし、成長を感じましたね」と好投を称えた。

東総工業高校卒業後、ルートインBCリーグの埼玉武蔵ヒートベアーズに入団。188cmの長身から繰り出される角度のある速球を武器とする小沼は、NPBのスカウト陣から注目を集める存在だった。しかし、埼玉では2年間でわずか6勝。防御率は2年続けて5点以上を記録するなど結果を残すことができず、悔いの残るシーズンを送った。

一念発起して移籍してきた茨城での第一戦。「プロになってからの2年間は結果を出すことが出来ませんでした。だからこそ、今季にかける思いは強いです」。その思いを十分に体現するピッチングであった。ただ、シーズンははじまったばかり。勝負はここからだ。

「俺がチームを引っ張るぐらいの気持ちでやっていきたい」と力強く語る小沼。「エース」として、チームの、そして自らの未来を切り開いていく。